たとえ自分に関係がなかったとしても、非難や悪口が聞こえてきて嫌な気持ちになったことはありませんか?
反対に、優しい言葉を聞いて穏やかな気持ちになったという方もいらっしゃるかと思います。
発した言葉は何らかの形で現実に影響を与え、良い方向へも悪い方向へも導くという日本古来の考え方を【言霊】と呼びます。
「痛いの痛いの飛んでいけ」などもこれに当たりますね。
実はハワイでも「万物に魂が宿る」という見解のもと、言葉に霊力が宿っていると考えられています。
海外では聖書の一部を利用して人をなだめることもあります。
人は日常のコミュニケーションでさまざまな言葉を口にしますが、使い方次第では気持ちが楽になることもあれば、誰かを傷つけてしまう程思いもよらない力を持っているのです。
何気ない日常会話でも良い言葉を選ぶよう意識し、素敵な未来へと繋げていきましょう。
- 言葉が人間に及ぼす作用
- 使わないほうが良い言葉
- 将来なりたい自分の姿は書き出してみる
- 「すみません」と「そんなことないです」は「ありがとう」に変換
- 使う言葉次第で自分も周囲も幸せに
- 毎日の小さな習慣で幸運体質へ
言葉が人間に及ぼす作用
言葉の力を心理に活用する方法として【アファメーション】があります。
自分で自分を否定するような言葉を避け、なりたい自分をポジティブな言葉で表現し肯定する手法のことです。
言葉は良くも悪くも人の心に影響を与えますが、自分が発する言葉を誰よりも先に認識するのは他でもない自分自身です。
困難に思える目標でも言い続けることで願いを叶えたという経験談を聞いたことはないでしょうか。
これは、口に出すことで強く意識し努力を重ねる効果もあるからだと考えられています。
発言するときや考え事をしているときに使用する言葉をポジティブにすることで、心には良い影響が与えられるのです。
使わないほうが良い言葉
反対に悲観的な言葉は、不運や悪い運を引き寄せてしまいます。
「私なんて」「どうせ無理」「きっと失敗する」……。
責任感が強い人ほど自分を否定することが多く、また理想が高いと必要以上に卑下しやすくなります。
そういった場合にはうまくできない自分が嫌だと思うのではなく、たとえそう思えなかったとしても挑戦したことを褒め自分を励ましてみましょう。
自然と似た人間が周囲に集まる
愚痴や他人への文句ばかり言っている人に囲まれていると、いつまでたっても気持ちは晴れません。
悪口を言うと一旦はスッキリするかもしれませんが、良心がある人ほど後に自己嫌悪に陥ります。
他人に対するネガティブな気持ちは結局自分に返ってくるのです。
もしうっかり否定的な言葉を言ってしまった場合には「それは嘘」と口に出して、取り消すようにしましょう。
日頃から前向きな発言をする癖をつけることで物事は自然と良い方向へ向かっていくので、周囲からネガティブな人もいなくなります。
人間関係に悩まされることが少なくなれば、豊かな人生にも繋がります。
将来なりたい自分の姿は書き出してみる
夢や目標を達成するために、未来のなりたい自分の姿を現在進行形で書き出すことも良い影響を与えます。
更に繰り返して読むことで、脳に現実のことのように解釈させることができます。
思いついたときにPCやスマホに書き加えるのでも構いません。
その際「こんな自分がこんなことを書いたら恥ずかしい」とは思わないようにしましょう。
どのような場所でどのようなときに自分がどうなっているのかを考えた上で、過去は気にせず、今の自分がどうであっても、未来の理想の自分に向かっている最中だと捉えましょう。
容姿・性格・経済・家族・仕事などそれぞれいくつでも思いつくまま、気持ちが明るくなるような言葉で書き出してみてください。
注意点としては【ネガティブワード+ない】という表現は使用しないこと。
「負けない」「諦めない」「苦しまない」「焦らない」「失敗しない」「暗くならない」などが当たります。
潜在意識には助動詞である【〜ない】の平仮名のインパクトは小さく、ネガティブな意味を持つ漢字の影響の方が大きくなります。
もし具体的な数値を入れる場合は、本音の10倍程度がちょうど良いでしょう。
「すみません」と「そんなことないです」は「ありがとう」に変換
謝る言葉でもある「すみません」。
事あるごとにこの言葉を使っている人は多いと思います。
謝罪の意味を含む言葉を頻繁に口に出すと、脳に「自分は何か悪いことをした」というネガティブなイメージを生じさせてしまいます。
また、褒められたときによく使いがちな「そんなことないです」。
受けた称賛を否定するのは自分から自分へのネガティブメッセージになってしまい、同時に相手の好意までも否定してしまっています。
ここで代わりに「ありがとう」を使うことにより、自分だけでなく相手にもやる気と元気が生まれ相乗効果となります。
謙遜するよりもお礼。
嫌な気持ちになる人はいませんし、自分にとっては「私を助けてくれる人は周囲にいるのだ」と認識することができます。
使う言葉次第で自分も周囲も幸せに
ポジティブな言葉を多く使うと気持ちが明るくなるだけでなく、周囲の人をネガティブな気持ちにさせることもなくなります。
また、自分の耳に届き潜在意識に働きかけると、脳にやすらぎやひらめきを与えます。
気持ちが沈んでいるとき、ネガティブなときでも「何とかなる」「大丈夫」といった言葉を使えば良い方向に進みやすくなり、少しずつ元気も出てきます。
もし他人に対して嫌な部分が目についてしまう方は、相手の欠点をあげつらうのは控えてみてください。
他人に対する観察力が優れているということでもあるので、視点を変えれば良いところを見つけられるようになります。
良い意味でも悪い意味でも人間に作用する言葉。
発した言葉は現実に大きな影響を与え、身を助けることもあれば滅ぼすこともあるのです。
毎日の小さな習慣で幸運体質へ
実は筆者自身がネガティブ思考の持ち主で、長い間暗い人生を送ってきました。
過去の自分は後ろ向きな発言ばかりしていて、恐ろしいことにこれが習慣化してしまうと、前向きな考えに至るために莫大な時間がかかってしまうのです。
現状打破も兼ねてまず始めたのが自身が発する単語1つ1つを変えてみること。
まだまだ道半ばですが、自信をなくす言葉や人を傷つけるようなことを言わないように癖をつければ、自己肯定感も生まれてきます。
どんな小さなことでも普段から幸せを見つけることを習慣化にしておくと、いざというときに心を建て替える手助けになります。
言ってしまったことは元には戻せません。
日々の小さな積み重ねで、将来の自分の姿は変わるのだということを忘れないでいてください。