仕事や学校、プライベートも含めて、誰しも理不尽な思いをしたことがあるのではないでしょうか。
理不尽とは不条理なことや理に合わないことで、物事の道筋が通っていない無茶苦茶な状況を指します。
いわゆる道理から外れた振る舞いをする人が【理不尽な人】です。
理不尽な環境が当たり前になると、自分も無意識に同じような人間になる可能性があり、我慢し続けるとストレスが溜まって本来の自分を見失ってしまいます。
しかし、乗り越える方法がわからないと「なんで自分ばかり…」と落ち込む一方ですよね。
失礼な人を退かせる技術を身につけて、ストレスを溜めず、心を安定させて過ごせるようになりましょう。
理不尽な人の特徴
自分勝手に他人を責めるのが理不尽な人ですが、それぞれ置かれた立場や育ってきた環境が違うので、様々なタイプが存在します。
まずは理不尽な人の特徴を理解することが、対処法を練るための第一歩です。
1,心配性で何でも把握したがる
いちいち干渉してきて、他人を自分の思い通りに動かそうとします。
2,気分屋で感情の起伏が激しい
そもそもがネガティブ思考であるため、些細なことで感情が浮き沈みしたりイライラしたりします。
冷静さが欠けているのが特徴で、自分で自分を制御できず人に八つ当たりをして怒りを解消させようとします。
3,思いやりの心がない
「自分のためなら他人はどうなっても良い」という心理のもと、他人よりも自分を優先しがちで相手の立場になって物事を考えられない、視野が狭いタイプです。
4,日頃からストレスを溜めている
自分の気持ちに余裕がないため、自分が抱えるストレスをぶつけようとします。
全く関係ない人に怒鳴ったり、当たり散らしてきたりします。
5,自己中心的
自分のことしか考えられず、感情のコントロールがうまくできません。
気に入らないことがあれば他人に鬱憤晴らしをし、実際に言葉にして吐き出してきます。
理不尽な人が取りがちな行動パターン
自分が理不尽なことを言っていることにまったく気づいておらず、自分は正しく自分の考えと違う人の意見は受け付けないのが基本。
自分の考え通りに他人をコントロールしようとし、反論しようものならさらに輪をかけて攻めてきます。
いわゆる【炎上】を起こすのも、大抵こういう人たちです。
1,余計な一言が多い
自分の都合や利益に関することにしか頭が回らないため、「自分は理不尽なことを言っている」という自覚がないまま、相手をけなす一言を付け加えます。
2,発言に一貫性がない
自分の存在価値を見出せず、自分の殻に閉じこもってしまうことがあるため、そのときの気分で言うことが二転三転し、周囲に迷惑をかけます。
3,人によって態度をコロコロ変える
根本的に気分屋で、自己中心的な考え方をしているからこその行動です。
4,自分が悪くても、すぐに人のせいにする
「失敗も含めて自分の言動に責任を持つもの」という考え方とは真逆で、自分本位で責任を取ろうとしません。
自分に非があっても無理やり人のせいにすることさえあり、責任転嫁して自分は知らん顔しています。
適切な対処法
理不尽な事柄に対応する際、重要なことは平常心を持つことです。
その上で以下のことを実施してみてください。
1,相手のことを可哀想だと思う
相手の存在を意識しすぎないようにします。
自分が理不尽な目に遭っていることを客観的に捉え、相手に同情しながら精神的な壁を作ってしまうのです。
「この人はいつもイライラしていてストレスが溜まってるんだな…お気の毒に」
「自分の余計な一言に気付いていないなんて可哀想な人だな」
「そもそもこんな人どうでもいいや」
このように呟いたり心の中で唱えてみると、ここに時間を使っているのがもったいないなと馬鹿らしくなってくるものです。
2,冷静に対応をして反論する
相手の気が大きくなっているときは、その理不尽さを冷静に言語化し指摘することが有効な場合もあります。
3,信頼できる人に相談する
精神的に悪影響が出る前に誰かに話すことで、気持ちが楽になったり、自分に合ったアドバイスをもらえたりする可能性があります。
4,出来るだけ距離を置く
「自分は避けられている」ということを相手に気付かせる方法です。
二人きりのやりとりは極力減らしましょう。
5,真に受けず無視する
理不尽な人の言動にいちいち反応していたらキリがありません。
具体的には、
・余計な一言を言われたら、遠くを見て聞いていないふりをする
・その場から立ち去る
基本的に無視をすることで、相手にされなくてつまらないと感じさせればOKです。
6,当たり障りのない話をして受け流す
こちらもコミュニケーションを希薄にして身を守る方法です。
番外編:理不尽なクレーマー、モンスターカスタマーへの対応方法
お客さんだからといって何を言っても許される訳ではないことが理解できていない人間は、少なからず存在します。
このような人を目の当たりにしても、まずはやはり平常心を心掛け、何でも同意しないようにしましょう。
1,理不尽な要求を断り諦めさせる
明確に断られるとそもそも法律上通らない要求をしているので、裁判で訴えるわけにもいかず諦めざるを得ません。
万が一裁判を起こされても負けることはありません。
一旦怒らせることは覚悟の上で、撃退することに集中しましょう。
こういった人たちとの納得・了承は目指しません。
2,【お客様】から【対等・公平の関係】に切り替える
悪質なクレーマーは、本来【お客様】ではないはずです。
今まで「お客様」「●●様」と呼んでいたとしても、「あなた」「●●さん」と呼び方を変えることで、お客様扱いをしないぞと自分の意識を変えるきっかけにもなります。
3,落ち度がある場合も言いなりにならない
悪質なクレーマーは、会社の落ち度を上手に指摘して自分の要求を通そうとします。
クレームの強度ではなく、落ち度の程度に応じた謝罪を行うだけです。
4,電話やメールの場合でも毅然とした態度で接する
「既にご説明した通り、ご要望には応じられませんので、電話を切らせて頂きます」
「今後はメールを頂いても返信は致しません」と、はっきりと通知しましょう。
無神経な人に過度に配慮する必要はない
最後に、比較的簡単に相手を撃退するフレーズを記載しておきます。
普段乱用するのは厳禁ですが、理不尽な人に関わりたくないときの手段として参考にしてください。
「それで?」
「だからどうしろと?」
「結局何が言いたいの?」
「がっかりするようなことを言うね」
「成熟した大人が言うセリフとは思えない」
「そんな語彙しか持っていないなんて残念です」
これらは相手の発言の理不尽さを浮き彫りにする効果があります。
あまり多用はしたくありませんが、理不尽な人には割り切って対処するようにしましょう。
正当で懸命な人たちこそ、平穏で幸福な日常生活が送れるように、ストレスフリーな毎日を目指していきましょうね。